ダイヤモンドの賢い選び方
ダイヤモンドのジュエリーを選ぶにあたって・・・ もっとも気になる事と言えば・・・
自分の選ぶダイヤモンドは ずっとキラキラとキレイに輝く石なのかしら・・・(品質)
そして、そのダイヤモンドが自分が払う金額に見合ったものなのかしら・・・(リーズナブルさ)
私たちママにとったら、この二つが最も気になる所ではないでしょうか?
ダイヤモンドの品質と言えば、 「4C」 と言われる 4つの評価基準 があることはご存知かと思います。
カラット (Carat) 重量をしめす単位 ダイヤが大きいほど価値が高い
カラー (Color) 色を段階別に評価 無色ほど価値が高い(ピンクなどの色は濃いほど価値が高い)
クラリティ(Clarity) 内包される物質の有無 中や表面に傷や内包物が無いものほど価値が高い
カット (Cut) カット技術の評価 理想プロポーションに近くカットされているか
研磨技術の評価
婚約指輪を選ばれる時に だいぶお詳しくなったかもしれませんね・・・
さてさて・・・ その時に もうひとつ他に学んだ事はありませんでしたか?
そうです・・・ 4つの評価基準が全て上位のダイヤモンドは、お値段も素晴らしいっ!って事・・(苦笑)
ダイヤモンドはこの4Cを基準に大方価格が決まってしまうので、
この全ての条件をしっかり満たしていれば価格は当然天井知らず・・・となってしまいます。
ですが、私は長年ジュエリーに携わる仕事をしてきて・・・
お客様のストライクゾーン(ご予算範囲)で良いお買いものができるダイヤモンドの選び方
ってどんなポイントだろう・・・と考えてきました。
それは 4つの評価基準に優先順位をつけること・・・
そして 優先下位の評価基準はトップを狙いすぎないこと
それぞれの評価基準に足切りラインも決める事
では、優先順位をつけてみましょう・・・
(あくまで個人的見解ですが・・・)
私がおススメする優先順位は カット ⇒ カラット ⇒ カラー ⇒ クラリティ
何故、クラリティの優先順位が一番低いのでしょうか?
クラリティと言えば・・・
よくVVS1(ブイブイエスワン)とかVVS2(ブイブイエスツー)とかのランク評価になっていて
どんな内包物質がどれ位あるか・・どれ位の大きさで どの位置に存在しているかが評価されます。
この評価はルーペで10倍に拡大してみた状態を評価します。
10倍でモノを見るってなかなか難しいものです。
虫めがねや手元拡大鏡でも最大で2.5倍3倍とかそんなものでも、それでも覗いていると頭がクラクラします。
つまり日常において10倍でモノを見るなんて滅多に無いのです。
私はダイヤをお選び頂いた方にはルーペでダイヤの様子をご覧頂いています。
その方がより品質をご納得頂けると思うからです。
しかしながら、品質をご納得いただくよりも以前に・・・
「10倍でモノを見るって難しいですね・・・」で終わってしまう事が多く・・・(その場で何度練習しても・・)
それくらいクラリティ評価は微細な違いなのです。
なので私は クラリティ評価に これだけは譲れない・・という一線を設け、
それ以下で無い限りは固執しない様にしています。クラリティに固執すると価格がどんどん跳ね上がるからです。
クラリティ評価は 全部で11段階あります。
F(フローレス) ・ IF (インタナリーフローレス)・ VVS1(ブイブイエスワン)・ VVS2(ブイブイエスツー)
VS1(ブイエスワン) ・ VS2(ブイエスツー) ・ SI1(エスアイワン) ・ SI2(エスアイツー)
I1(アイワン) ・ I2(アイツー) ・ I3(アイスリー)
私は SI2(エスアイツー)に分岐点を置き、 I1(アイワン)以下は選びません。
(これ以下のダイヤは内包物の位置や入り方によって
将来的にダイヤ自体の割れや欠けに繋がる場合があるからです)
SI2(エスアイツー)のダイヤから見始めて納得がいかなければ、上のクラスのSI1(エスアイワン)を見ます。
実はダイヤの評価というのは 機械や電子ロボットが見ているのでは無くて人間の目で決めています。
熟練されたプロがやっているにせよ 人によって多少の評価の違いが出てきてもおかしくは無いのです。
同じSI2ランク内でもモノによっては同じ大きさの内包物でも 在る位置によって目立たなかったり
半透明の内包物だったりして これってSI1でも いけるんじゃないかしら・・・と思えるものがあるのです。
つまりランク内にも幅が有ると言う事です。
しかし、この差も微細なものですのでココはプロにお任せすることにして 皆さまがダイヤモンドを
リーズナブルに納得頂けるように選ぶ方法としては、クラリティ評価の上位のものに気持ちを
振り回されないという事です。
次はカラーについて・・・
カラーも優先順位としては低い方に書きましたが、これもクラリティ同様に大変微細な差である・・・ということです。
カラー評価は アルファベットの Dから始まりZまでの23段階あります。
私は宝石鑑定士の資格を取って20年ほど経ちますが、色味の判断ほど難しいものはありません。
無色なものほど価値が高いのはわかりますが、ダイヤ本体が周りの色を引いてしまう事があって
ダイヤの近くに青いものがあれば青く感じ、イエローゴールドのリングにセットすれば黄色味を帯びて見えます。
人の目の色の判断というのは環境・天気・紫外線の強さなど大きく左右されるからです。
そして長年のプロでさえ、マスターストーンという石の色見本無しでは DカラーとEカラーの違いを
見分ける事が出来ない場合も多々あります。
なので私はカラーにも選ぶ基準に一線を設けています。
プラチナやホワイトゴールドにセットする石なら Gまで イエローゴールドにセットする石ならIまで
DカラーやEカラーが希少性が高く素晴らしい事は十分理解していますが、ここでカラーに拘りすぎると
他の条件に余裕が持てなくなってしまうので・・・。
次はカラット(重量)について・・・
ここは少し先を見越した判断が必要です。
何故なら、今は小さくてもピリリと光る素敵なダイヤモンドが良くても、将来同じ気持ちでいるかどうか
分からないからです。私がお客様と接しさせて頂いてきた経験上、殆どの方は
「昔はこれで良かったけれど やっぱりもう少し大きくすれば良かった・・」と同じ事を言われます。
なので、カラットついて迷われた時は、他の条件は下げてでもカラット数は少しでも上げる
(先ほど書いた一線は下回らないようにして・・・)というのを心の隅に置いておいてくださいませ。
最後はカット・・・
カット評価は Excellent VeryGood Good Fair Poor の5段階があります。
また、プロポーション・研磨・総合の3つがExcellentのトリプルエクセレント(3EX)や 対称性の緻密さを表す
ハート&キューピッド(H&C)など Excellentのさらに上をいくようなカット評価の差別化が進んでいます。
もし、ご予算が取れるならば、ぜひ上のランクを選んで頂きたいと思います。
よほどの事がない限り、ダイヤモンドの見た目の美しさを左右するのはここがポイントとなります。
ただココでも言いたい事は トップオブトップを狙い過ぎると ストライクゾーンを出てしまう可能性が
ありますので私の一線はVeryGood としたいと思います。
しかしここまで、折角他の条件をさげて ストライクゾーンに余裕を持たせてくださったのであれば・・・
ぜひここで Excellent やH&Cをお選びなると その輝きの違いを実感していけると思います。
鑑定書の誤解
一般的に鑑定書が付いてくるダイヤモンドは良いダイヤモンドで鑑定書の無いダイヤモンドは良くない・・・
そんなイメージが付いてしまっていないでしょうか?
それは半分は当たっていて半分は外れています。
まず外れている半分の方を説明します・・・・
鑑定書とは、このダイヤモンドが4C評価基準のどこのグレードにあるのかをチェックして表示したもので、
鑑定士がひとつ一つを判断して最後に「私が判断しました」と個人サインがしてあります。
ダイヤモンド一個に対して一枚の鑑定書が発行されるので
例えばエタニティリングのように20粒もダイヤモンドがついているリングに鑑定書をつけようとしたら
20冊の鑑定書をつくることになってしまいます。
一つをチェックして他のダイヤも全て同じとする・・・と書く訳にいかないのです。
なので複数個のダイヤモンドがセットされているジュエリーは、どんなに高品質であっても
物理的にコスト的に(鑑定は一個に付きいくらと代金がかかります)鑑定書はつきません。
当たっている方は、高品質のダイヤモンドなら自信をもってグレード表示をアピールできるので
一粒石セットのジュエリーで0.3カラット以上の高品質ダイヤモンドであれば鑑定書が
既に付いているでしょう。
ただ以前、インターネット上でビックリするようなサイトを見つけました。
確か「○○○○ダイヤモンド」と称して 1カラットサイズが5万円
それ自体が大変奇妙であるにも関わらず(ダイヤモンド1カラットがその金額で出る訳が無い)
ご丁寧に「安心の鑑定書付き」と書いてありました。
つまり・・・合成ダイヤモンドをホンモノらしく見せるための・・・鑑定書! なんと周到な!
当然、合成ダイヤモンドですから カラーもクラリティもカラットも思いのままにつくれます。
ですから グレードは全てトップ中のトップがズラリ・・・
フローレスクラリティに Dカラー エクセレントカットの 1カラット ○○○○ダイヤモンドが5万円??
当然その鑑定書を作成した機関はインチキでしょうけれども、お客様はその事に気付けるでしょうか?
心配になってしまいました。
そんな風に鑑定書・・・という言葉自体に安心せずに 鑑定書付きならば 実際はどんなグレードなのか
価格と見合ったものなのか・・・鑑定機関はどこなのか・・・聞いてみる事も大切です。
メレダイヤと品質
メレダイヤとは重さが0.2カラット以下のダイヤモンドの事を言います(国によって多少大きさの基準が違うようです)
昔はメレダイヤというと日本では余り評価されなかったので、
メレダイヤ=品質の良くないダイヤのような誤解を受けがちですが
ヨーロッパのデザインが日本に入って来た時にメレダイヤを沢山つかったパヴェセッティングが大変人気となり・・・
一粒石を身につけるよりも 「メレ使いのパヴェの方が絶対素敵!」一気にメレ人気となりました。
なので昔のリングの使われている脇石のメレダイヤモンドは結構粗雑なカットが多いのに対して
最近のメレ石は丁寧にカットされたものが多い事に気付きます。
昔のメレ石はシングルカットと言って58面体からはるかにカット数の少ない簡単なカット石を普通に脇石に
使われていましたが、最近のメレ石はカットもしっかり、H&Cのメレ石もありますし、4C基準のメレもあります。
いかがでしょうか?
あなたのダイヤ選びのお役に少しは立てたでしょうか?
mamaring では あなたのご予算にあった良いお買いものが出来るよう
努力したいと考えております。ダイヤ選びもお任せくださいませ。
宝石鑑定士(GIA G.G)歴20年の目で選んだリーズナブルでキレイな石を
お届けしたいと思います。
mamaring では、お客様のご要望でH&C(ハート&キューピッド)メレを
使ったオーダーもお請けします。ぜひご相談くださいませ・・・